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■関崎副会長のその後 ■関崎副会長と立村評議委員長に50の質問 ■立村評議委員長のエピローグ
青潟大学附属・水鳥中学生徒会シリーズ 55555カウントリクエスト作品
■立村崇拝者さま、ありがとうございます!■
■葉牡丹の花・その後〜ゴールデンウイーク
関崎副会長と立村評議委員長に捧げる50の質問
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■登場人物 関崎乙彦・立村上総
■時期 四月下旬
Q01
本名と通称(あれば)をどうぞ。
(それぞれ、「関崎乙彦」「立村上総」と書く)
関崎:やっぱり誰が答えたかわからないとまずいな。(と、名前を書く)
立村:あのさ、なんで佐川はお前のこと「おとひっちゃん」って呼ぶんだ?
関崎:ああ、ガキの頃にあいつ、舌まわらなくってさ、「おとひこちゃん」とか言いたかったらしいんだ。で、ああなっちまったってわけだ。なんか周りも覚えやすいみたいだしな。今ではうちの親も、兄貴も弟もそう呼ぶんだ。
立村:気に入ってるんか?
関崎:まあな。
立村:(自分の名前を書いた後、ぼんやりと)俺だと、ひとりだけ友だちが「りっちゃん」って呼ぶけど、基本としては仇名って嫌いなんだ。だから苗字で全部呼ばせてる。
関崎:めんどうじゃねえか? 近寄りがたいとか言われねえか?
立村:だってさ、自分の名前、女子と間違われて偉い目にあうんだ。たまに化粧品のサンプルとか俺宛に送ってくるよ。下の名前で呼ぼうもんなら、即刻無視だな。
Q02
性別、年齢を教えてください。
関崎:男子、十五歳。
立村:え、もう、誕生日来てるのか?
関崎:ああ、四月生まれだしな。
立村:そうか、俺は九月生まれだからあと四ヶ月あるな。
Q03
自分の見た目や印象はどうですか? よく言われることはありますか?
関崎:とっつきにくいっていうか……わからねえよ。生徒会に入ってからは特にみんな怖がる態度取るんだけど、そんなに俺っておっかねえか?
立村:どうかなあ。俺はそう思わなかったけどさ。
関崎:総田とかのように軽い風にはなりたくなかったけどな。けどなんでああもみな遠巻きにして見るんだろうなあ。俺も普通にしゃべりたいだけなんだけどな。ま、女子とべたべた喋りまくるような、軽薄な奴とは俺も付き合いたくねえよ。
立村:(正直、困った顔で)俺は馬鹿にされてるのかなあ? 女子たちに。
関崎:なんでだ?
立村:俺と話する女子って、やたらと冷たいか、やたらと親切か、やたらと妙な話してくるかのどっちかなんだ。
関崎:妙な話ってどんなだ?
立村:だから、まあ、その、いわゆる下ネタっていうのかな。そういうのをやたらとしかけてくる女子とか、いるんだよ。
関崎:(顔面真っ赤)女子がかよ? 信じられない相手だ。まさか、あの、この前お前の隣りに座っていた、おかっぱの……。
立村:いや、彼女は違う! けど、まあ、なんというかさ。(口篭もる)
関崎:そういう奴いたら、俺は怒鳴りつけて近づけないけどな。
立村:(心ひそかに)それがやっぱり、とっつきにくい元凶じゃないかと思うんだけどな。
Q04
好きな、またはよくしている服装、髪型、アクセサリなどは。
立村:だいたい今日着ているみたいな感じ。襟はこうとんがってないと落ち着かないし、丸いのはいやだし、あまり崩した格好は好きじゃないんだ。
関崎:(全身眺めて)息苦しそうな格好だよなあ。
立村:反対に、Tシャツとかジーンズとか、ああいうのってなんか、抵抗ある。
関崎:なんも考えないですむからいいけどなあ。で、髪型って、うちで適当に丸めるかなんかするだろ?
立村:いや、美容院に行く。子どもの頃から、親に連れて行かれていた店があるんだ。そこでないと話にならないからって。
関崎:床屋じゃなくて、美容院かよ!(爆笑)
立村:だから笑うなよ。だってそれの方が楽なんだ。なんも考えないでいいからさ。
関崎:アクセサリーなんて、んなものつける奴いるのか?
立村:(南雲秋世のことを思い出す)ああ、うちのクラスには結構いるよ。校則違反にならないように、銀のペンダントみたいなのを、シャツの中に隠してたり。女子も結構ブローチつけてきたりする子いるしさ。女子のプレゼントにはアクセサリーがいいなって気はするな。
関崎:(水野五月のことを思い出す)そうか、髪飾りかなんかがいいのか。
立村:髪が長ければね。短いときはブローチとかそういうのがいいらしい。
Q05
家族構成を教えてください。
関崎:父、母、兄、弟。五人家族。
立村:父、元母、それと自分の三人。核家族だよな。
関崎:「元母」ってなんだよ。
立村:一応、母親だけど離婚して家を出て行ったから。
関崎:それは父さんの嫁さんでなくなっただけであって、お前の母親でなくなったわけじゃねえだろ。
立村:そうか、そういう見方もあるよな。
Q06
家族にはどんな思い出がありますか?
関崎:すっげえ怖い時もあるけど、やっぱり、いい奴ばっかりだって思う。
立村:怖い、うん、怖いな。(母を思い出し)
関崎:うちの父さん、中途半端なことは許さないけど、しくじったことをあげつらったりはしないんだ。だから殴られても尾をひかないっていうか。母さんもそうだなあ。問題はうちの弟、と兄貴だぜ。あいつら、のほのほしすぎだ!
立村:母さんは、怖いな。あれで俺の女子観は大きく変わりました。ああ、レディーファーストっていうのは、男がわが身を守るために必要なものなんだってことがよーくわかったよ。
Q07
自分はどんな性格だと思いますか?
関崎:真面目一徹って言われるな。俺としてはそれほどでもねえと思っているけど、たいてい上に「くそ」がつく。俺は普通のことを普通に主張しているってつもりなのにな。
立村:いや、関崎は真面目だと思うよ。いろんな面において。
関崎:どこがだよ。
立村:学校さぼったりしないだろ? 授業中寝たりしないだろ? お酒飲んだりしないだろ?
関崎:当たり前じゃねえか。立村、お前するのかよ。
立村:(考えて)過去形な。みな。
関崎:(しばらく考えて)もし、悩んでるんだったら、俺でよければ話聞くからな。それで謝りにいきたいんだったら、それも相談に乗る。お前、相当、いろいろあったんだなあ。見た目ほんと、悩みなんてなんもないような顔していながらなあ。(ひとりで世界に入る)
立村:(別になんでもないのに、と考える)まあ、十四年間生きているといろいろあるよ。
Q08
ご職業は?
関崎:中学生に決まってるだろ。
立村:たまにいるんだよ。影の情報屋だとか、参謀だとか、アルバイターだとか。
関崎:ちょっと待て、なんでそういうことになる?
立村:青大附中は影でいろいろ、稼いでいる奴が多いんだ。もちろんアルバイトは禁じられているけれど、こっそりやってる奴も多いし、このゴールデンウイーク中だってそうだよ。駅前で出店やっている奴、結構いたし。
Q09
ご趣味は?
関崎:とにかく身体を動かすことだろうな。ちくしょう、最近からだすっかりなまっちまった。朝のジョギングは欠かさないようにしているけど、部活やっていた頃に比べると、本当に筋肉落ちた。
立村:そうか。関崎、元陸上部員だったんだよな。
関崎:長距離やってたんだ。何も考えずに走っている方が好きだからなあ。お前、なんかやってなかったのか?
立村:知っているだろ、うちの学校、委員会最優先主義だから、部活動が盛んじゃないんだよ。
関崎:じゃあ、放課後なにやってるんだ?
立村:もちろん、委員会関係かな。あとは先輩と卓球やりに行ったり、本屋に寄ったり。あまり派手に遊んでないよ 趣味は本を読んだりすることかな。
関崎:お前、地味だぜ。男じゃねえよそれじゃ。
立村:(少しむっときたが、感情を押えて)じゃ、終わった後さ、関崎、一緒に卓球やりに行こうか。
Q10
特技、得意なことはなんですか?
関崎:得意なことかあ。だから走ることだって。
立村:……語学、かなあ。
関崎:語学って、英語とかドイツ語とかそういうもんか?
立村:うん。なんかわからないけど、辞書と文法書と、あとカセットテープがあれば、何となく分かるんだ。外国語の意味とかフィーリングが。
関崎:別にお前、帰国子女じゃないんだろ。
立村:うん、外国行ったことないよ。すぐに乗り物酔いするから、あまり行きたくないな。(突然思い出す)乗り物で思い出した! そろそろ修学旅行なんだよ! クラス関係の準備まだしてないよ!まずいなあ……。
関崎:(聞いちゃいない)明日からランニングの量、増やすことにしようかな。雅弘もつき合わせて。
Q11
逆に苦手なものは?
立村:……うちの学校の奴らに、質問したらみんな俺の顔を見るのはどういうことなんだって言いたいよ。ああ、分かってるさ。どうせ俺は数学能力全くないよ。悪かったな。
関崎:なにひとりで切れてるんだ?
立村:まあそういうこと。クリスマスプレゼントに、電卓もらった奴って俺くらいだよな。
関崎:電卓? そんなの使うと、頭が悪くなるからやめろって。
立村:関崎、お前暗算やってるのか?
関崎:もちろん、前にそろばんやってたから。得意なのは得意だ。
立村:(無言、後)苦手なものだよな……やっぱり、担任かなあとは。感動を押し付けまくって、一緒に盛り上がろうと近づいてきて、やたらめたらべたべたするあの担任、なんとかしてほしいって思うよ。
関崎:いいじゃねえか、無関心よりはいいぜ。
立村:お前はわかってないよ。あの担任のすさまじさがさ。
関崎:(杉本梨南のことをちらと思い出す)同じことしても、女子だと許せねえことってあるんじゃねえか。
立村:難しいとこだなあ。(話をごまかす)
Q12
好きなものは?
関崎:だから走ることと、身体動かすことと、みんな一丸になって進むことってかな。
立村:(嫌いなものばっかりだと感じつつ)本を読んだり、卓球やったり、あと特定の友だちと話したりすることかな。音楽のこととか、「全独ヒットチャート100」のこととか。
関崎:よりによってなんで「全独」なんだ?
立村:最初っから、知らない人が多いほうが楽なんだ。日本のだと、みなファンがついているからうっかりしたこと言えないしさ。やはり貶されたら怒る人、いるだろ。
関崎:(いや、それよりもどうやって情報を得るのかが謎)
Q13
嫌いなものは?
立村:移動する車の中! あとは数学の答案と、べたべたする教師と。
関崎:嫌いじゃないけど好きでもないな。勉強は。やる気のない連中とか、場所わきまえずにべたべたいちゃついている連中もむかつくな。
立村:そういえば(口篭もりつつ)、あの二人、今どうなんだろう? この前の電話では、付き合っているらしいと……。
関崎:雅弘と、水野さんのことか?(低い声で周りを見渡した後)
立村:ほら、ああいうことがあったから俺としても、気になるわけでさ。
関崎:ああ、この前も仲良く図書館で勉強してたぜ。今、水野さんと俺とは同じクラスだからよく話聞くんだけどな。やっぱり、受験勉強のことばっかりしゃべってるってな。やっぱり、水野さんがしっかりしてるからなあ。雅弘の奴、やっと正気に戻りやがった。
立村:(複雑な気持ちになるがあえて口にせず)そうか、よかったな。
Q14
くせはありますか?
立村:自分では意識しないけど、前髪をかきあげるくせがあるって、言われたことがある。あと、嘘言っている時は唇を変にしているとか、人の眼を見ないとか。ほんとかな。
関崎:雅弘に言われたけど、やたらと真っ赤になるくせがあるってさ。大嘘だよな。
立村:(図星だろ、と突っ込みたいのをごまかす)そうなんだ。
Q15
どんな夢や目標がありますか?
関崎:今のところは高校受験合格! そうすりゃ、陸上にも戻れるってわけだしな。
立村:関崎、お前本当に、青大附高受ける気ないのか?
関崎:(言葉を濁す)いや、まだ志願先決めてないから。一応うちとしては青潟東が第一志望かなと。
立村:(杉本梨南のことを思い出し)関崎は青大附高に入れるだけの力あるんじゃないのかなあ。うちの学校基本として中学持ち上がりで、抜けた分だけ補充するってやり方だけど、水鳥中学学年トップだったら大丈夫だよ。今度、うちの学校の最新入試資料持ってきてやろうか?裏情報ってわけじゃないけど、附属高校の先輩からいろいろ聞いておくことできるしさ。(やたらと熱心)
関崎:(本心、やぶさかならぬものあり)あ、ああ、一応、考えようとは思ってるけど。(顔は真っ赤)
立村:(これはやっぱり、と顔を見て思う)今度、郵便で送るよ。
Q16
秘密にしていることはなんですか?
立村:秘密だらけだろ、人間は。
関崎:後ろめたいことはなんもしてないぞ。
立村;うらやましいよ。俺なんて毎日ばれるかばれないかでひやひやすることばっかりだってのに。
関崎:そんなにまずいことやらかしてるのか?
立村:ああ。俺学校退学にならないのが不思議なくらいな。
関崎:(信じがたい表情で立村を見る)だってお前、評議委員長だろ?
立村:だから、やんなくちゃいけないんだよ。行事のあとの打ち上げ先を決めたりとか、集合時のお茶代を経費で落とすとか、先輩が彼女のところに行く時にばれないように手はず整えたりするとか。あとは、もう嘘のつきまくり。
関崎:(唖然)そんなこと許されるのか! 青大附中ってとこは。
立村:関崎だったらショック受けると思うよ。だって、入学したあと、先輩たちのうちにつれていかれて、いきなり「かための盃」させられたんだよ。
関崎:「かための盃」っていったいなんだ?
立村:だから、兄弟分の契りって奴。
関崎:お前、酒やってたのか。
立村:一滴、ビール飲んで、ひっくりがえりました。先輩に介抱されて家に帰って、それっきりその先輩には、頭上がりません。ほとんどパシリ。
Q17
やっていて楽しいこと、または日頃の楽しみといえば?
立村:やはり今は、評議委員長としての仕事かな。しんどいことも多いけど、やりがいもあるし。
関崎:せめて生徒会の連中がもう少しやる気あればなあ。
立村:あとは、本を読んだりすることかな。卓球やりに行くとか。
関崎:お前、卓球以外にスポーツやらねえのか? 例えばバッティングセンターに行くとか、サッカーとかバスケやるとか。
立村:足手まといになるからやらない。個人競技の方が楽。
関崎:卓球だってダブルスあるだろ!
立村:だから部活やらなかったんだよ!
Q18
食事の好みを教えてください。
立村:あっさりめのが好きかな。和食がいいんだけど、うちに帰ってから作るのが面倒なんで、大抵最近は洋食。
関崎:肉食べないと腹持ち悪いだろ。
立村:うん、そうだね。夕食は食べるね。かなり。
関崎:……で、食事ってお前、自分で作るのか。
立村:でないと、生きていけないし。(あっさり)
関崎:(うちの母に感謝せねば、と思う)だからお前、そんなに痩せてるのかあ。今度うちに遊びに来いよ。うちの母さんそれほど料理うまくねえけど、お前が作るよりはましなもの食わせてくれるぜ。
立村:(苦笑)ありがとう、今度な。
Q19
お酒はどうですか?
立村:からっきしの下戸です。ビールの薄めた奴一滴で酔いますから。
関崎:だから根本的に何かまちがってないか?この質問?
立村:いや、俺以外の友だちは結構酔っ払うよ。
関崎:酔っ払う、って、みなのみまくってるって奴か?
立村:それが常識。俺は寝てるけど、みんなこっそりビールとか缶チュー杯とか飲んでいるみたいだし。でもばれたらまずいね。退学だね。
関崎:立村、間違っていることを見つけたら、すぐに注意するのが常識だろ!
立村:未成年のうちに飲むと、脳のシナプスがぷつぷつきれること考えると、それはいえてるな。
Q20
睡眠時間はどのくらいですか? 夢は見ますか?
立村:五時間くらい寝ればいいほうかなあ。
関崎:食って、風呂入って、それから一気に寝るから、六時間くらい。
立村:あ、でも関崎、早朝ジョギングしてるんだろ。
関崎:夜十時くらいに寝れば楽勝だ。
立村:あの、非常に聞きづらいんだけどさ、関崎、勉強はどうしてる?
関崎:そんなたいしたことねえよ。量より質って言うだろ。それに夜遅くまで起きてると、碌でもねえこと考えてしまうのが落ちだ。身体を疲れさせてさっさと寝るに限るんだ。
立村:ろくでもないことってなんだよ。まさか、お前も……。
関崎:(顔真っ赤にして)そんな、お前も何想像してるんだよ!
立村:(軽く頷いて)お互い様だ、次行こう。
Q21
暇なときはどうしていますか?
立村:ないよ、今暇なんて。とにかく忙しいんだ。今度の交流会の準備があるだろ? 六月には修学旅行があるだろ? 球技大会の準備があるだろ? クラスのいろいろな問題とか抱えてるだろ? とにかくやらなくちゃいけないことが山積みなんだ!
関崎:受験勉強がないだけましだろ!
立村:(それを言われると返す言葉もなく)まあな、その点、公立のみなさまには申しわけないとは思う。
関崎:俺なんてどうなんだ、生徒会の連中は血迷ったこと考えてるし、雅弘はもう離れてるし、孤立無援、俺だけしかいないんだ!
立村:(複雑な表情で)佐川はもう完璧に離れたってことか。
関崎:そうさせてる。でないと、けじめがつかないだろ。
立村:(杉本梨南のことを思う)そうだな、けじめ、だな。けどな、(言いかけてやめる)次行こう。
Q22
時間や約束は守る方ですか?
関崎:当然。守らない奴には天罰が下る。
立村:基本としてはそうだけど、人間いろいろ事情があるよな。
関崎:出来ねえ約束はしない、それこそ人間のルールだ。
立村:時と場合によるんじゃないのか。
関崎:じゃあ立村、お前はどうなんだ? 平気で約束破られたら頭に来ないか?
立村:うん、そりゃあ怒りたいよ。でも人それぞれ、事情があったら仕方ない時だってある。四角四面にこうしろって決められるわけじゃないよ。
Q23
周囲の環境について思うことは。
関崎:水鳥中学生徒会に限定して答えていいのか?
立村:どうぞお任せします。
関崎:お前ら正気に戻れ! なあにが「奥女中危うし!」なんだ!
立村:(わけがわからず)なにそれ。
関崎:これ以上は聞くな。うちの恥だ。それより立村お前は?
立村:頼むから俺をそっとしておいてくれ、って三年間言いつづけてるよ。家庭内、学校内、それぞれに。
Q24
友人にはどんな方がいますか?
立村:いい奴ばかりだよ、男女問わず。少ししつこいって思う時もあるけれど。
関崎:青大附中ってそんなに性格いい奴多いのか。
立村:俺が運良かっただけ。
関崎:そうか。俺の親友は今のところ雅弘だけだな。
立村:(ああいう裏切りされてまだそう思えるのか、と疑問を感じつつ)そうなんだ。
関崎:この前のことはお前に悪いことしたと思う。でも本当の雅弘はあんな奴じゃないんだ。ずっと俺のことを信じてくれてさ、ばかみたいに俺のこと慕ってくれててさ、ほんと、いい奴なんだよ。
立村:(目を覚ますべきはお前じゃないのかと思うが、あえて口にしない)
Q25
気になる人の名前と理由を教えてください。
関崎:(さらに顔真っ赤)どういう意味だ?
立村:たぶん、そういうことだよ。
関崎:気になる人って、先生とか、友だちでもいいのか?
立村:設問した人の考えとしては、おそらく佐川が水野さんに対してと同じことを聞きたいんじゃないか。
関崎:(頭の中は水野五月一色)……俺は雅弘じゃねえし、そんな意味なんて関係ねえよ
立村:(頭の中は本条里希一色)……別に恋愛沙汰じゃなくたっていいんだよな。気になるって。(先輩どうしてるかな、高校でも女子と付き合いなおしたりしてるのいかな、と思ったりする)
Q26
好みのタイプは。
関崎:だから、どうしてこんな設問がはやってるんだよ!
立村:しかたないよ、関崎はどんな人が好みなんだ?
関崎:立村、お前から言えよ。質問したのはお前なんだからな。
立村:……気品のある、落ち着いた感じの人かな。
関崎:(一瞬、交流会の時に会ったおかっぱ髪の子を思い出し)言いたくねえが、お前って現実と理想がかけ離れているんじゃないか。
立村:人のこと言えるのかよ!
関崎:(水野五月の残像が離れず)まあ、うるさくない方がいいのは確かだ。
Q27
こういうタイプはダメ!
立村:この辺は共通しているような気がするな。答える前から分かる。
関崎:うるさい奴、これな。
立村:でも、そういう人が回りに多いのはなぜなんだ?
関崎:(杉本梨南のことを思い出す)なんていうか、自分の考えだけを押し付けて人の話を聞こうとしないタイプとか、日本語が通じないとか、そういう人とはちょっと話をするのがしんどい。
立村:(同じく杉本梨南のことを思い出す)人によりけりかもな。俺だったら分かるけど、第三者には通じない個性だってあるしさ。その反対だってあるんだ。関崎もあまり、食わず嫌いしない方がいいと思うな。
関崎:よけいなお世話だ!
Q28
プライバシーということについて一言。
立村:大声で言わせてくれ! 頼むから俺をそっとしておいてくれ!
関崎:(しばし呆然)立村、お前、相当ストレス溜まってるなあ。
立村:この言葉を何度叫びたかったことかっ!
関崎:俺も、あまりしつこくされるのは好きじゃねえけどな。でも相手だって心配している時が。
立村:(胸倉掴まんばかり)お前、俺がどういう育ち方してきたか知らないだろ? どういう担任に吊るし上げられてきたか、どういうやつらと戦ってきたか!
関崎:戦うって、おだやかじゃないな。
立村:一度、青大附中の教室で一日、俺と過ごしてもらえればどういうことかよーくわかるよ。ほんと、大変なんだ。
関崎:雅弘とかは、かまってやると喜ぶけどなあ。
Q29
いつも持ち歩いているものは。
立村:特別ないな。あ、電卓と手帳か。生活できないし。(見せる)
関崎:小学校の修学旅行でもらったお守りかなあ。
立村:意外と古風なものをお持ちで。
関崎:まあな。(水野五月を含むクラスの女子が、みんなで修学旅行お守りをクラス人数分こしらえてくばったもの。雅弘の手配により、「偶然」乙彦に五月のこしらえたものが手に入ったため)中一の時の中体連、これですげえいいタイムでたんだ。
Q30
宝物はなんですか?
関崎:だから、その中体連のタイムを出した時の表彰状。ちくしょう、生徒会に出てなければなあ。もっといいタイムだせたのに。
立村:特に、ない。あまりそういうものってこだわりがないんだ。手に入らないのだったらそれはそういう運命なんだろうし、手に入れたいものだったら自然に来るだろうしって、楽観的。
関崎:(ふと、杉本梨南と立村とのツーショットを思い浮かべる)手に入れたいもの、か。自然に来るだろうしってな。
Q31
守りたいものはありますか?
関崎:(Q30の質問の余韻が残っている)立村は決まっているだろう。
立村:どうかな、ないなあ。あるとしたら、青大附中での今の生活。いつ壊されるかって考えると怖いしさ。
関崎:俺は、やっぱり野郎との関係かなあ。
立村:佐川、のことか。
関崎:本当に俺のことを分かってくれる奴って、あいつだけなんだ。
立村:(言葉を返せない)
Q32
欲しいものを手に入れるためには……
関崎:努力、これしかない!
立村:でも、努力しても手に入らないものだってあるから……。
関崎:立村、お前どうしてそういう無気力なこと言うんだ! 努力すればかならず夢だって希望だって手に入るんだ!だから俺は、いつでも精一杯努力しているんだ!
立村:努力することは決して悪くないよ。ただ、どうしてもうまくいかないことだってあるだろ?
関崎:だったらうまく行くように努力すればいいんだ! それは甘えって奴だぞ。
立村:(しばらく沈黙するが)そうだな。甘えてるよな。
Q33
こういうことは許せない!
関崎:いんちきしたり、平気で嘘ついたり、他人を陥れたり、さんざん陰で笑ったり、最低だ!
立村:そうだよな。許せないよな。(物思いにふけりつつ)
関崎:だろ? 人間としてやっちゃあいけないことはやっちゃあいけないんだ。
立村:(無言。言葉を慎む。気を取り直して)でも、どうしても許してやりたいときだってあるだろう。どんなに相手が罪を犯したって、どうしても許さなくてはいられないって時。
関崎:甘ったれるなよって俺ならいうけどな。
立村:じゃあもし、お前の親友がそういうことを……(口の中でもごもご言うがすぐに)いや、なんでもない。
Q34
体は丈夫な方ですか?
立村:いいえ、全く。俺、大丈夫かな。本当に出席日数足りるかな。
関崎:さぼってばかりいるからだろ。
立村:違うよ。本当に具合悪くなるんだ。特に夏場になると、死んだように寝てるんだ。 関崎:そういえば、お前ほんっと、顔、真っ白だもんな。
立村:蝋人形だって言いたいんだろ。
関崎:(図星を差されて黙る)
立村:いいよ、無理しなくても。そうなんだ。ほんっと、子どもの頃から体弱いんだ。
Q35
元気を取り戻すために何をしますか?
立村:うちにこもる。ひたすら部屋の中で考えつづけてる。そのうちになにかの拍子でぱかっと灯がつく時がくるんだ。それまで待つ。
関崎:暗いなあ。俺だったらとにかく走る!身体を疲れさせるといやなことも忘れられるし、なんかすっきりするんだ。
立村:ああ、それわかるような気がする。あと部屋の中には好きな曲をかけて、ひたすら眠る。現実逃避かもしれないけどさ。
関崎:寝たら寝たで、目覚め悪いって時、ないか?
立村:……そうだな、それはある。
Q36
家事はしますか?
立村:しないと生きていけないだろ? うち、父子家庭だからさ。
関崎:やっぱり大変だよなあ。立村、お前が全部食事作ったりなんなりするのか?
立村:そうだよ、あと、部屋の掃除とか、着るものとかを買ったり。でないと、誰もやってくれる人いないからさ。
関崎: ってことは、ひとりでスーパーとか行って買物するってことか。近所のおばさんたちにじろじろ見られながら、あの、大根とかなすとかを買うのか?
立村:あたりまえだろ。
関崎:それって、かなり恥ずかしくないか?
立村:うちの近くに青大附中の連中いないから、大丈夫。
Q37
気が付くとしている姿勢はありますか?
立村:なんだろ、人からはうつむいているとか言われるけど。そんなつもりないのにな。
関崎:うーん、どうだろう。拳骨作ってテーブル叩きそうなポーズだって雅弘には言われたことあるけどな。
Q38
普段やることはなんですか?
立村:普段やること?
関崎:一応、中学生だし、学校に行くってことか。あと生徒会活動か。
立村:俺も似たようなものかもしれない。まあ、学校の授業よりも圧倒的に、評議委員会関連の行動が多いのは確かだけどさ。
関崎:けどいいよな、受験のこと考えないでいいってのはさあ。
立村:だから、関崎、今度青大附高の資料送ってやるから、ぜひ受けろよ。みんなお前みたいなのが来るの、心待ちにしてるんだよ。
関崎:(黙る、複雑な表情で次の問題に進む)
Q39
体を洗うときはどこから洗いますか?
立村:そりゃあ、顔から。
関崎:お前さあ、銭湯に行ったことないだろ。
立村:ないけど、それが。
関崎:大抵、風呂に入る前に手と足と、それから、まあその、って習わなかったのか。
立村:なに、そのまあそのって。
関崎:宿泊研修とかでもそれって常識だろ。
立村:集団で風呂に入ることってめったにないしさ。そんな格好で人にじろじろ見られたら何されるかわからないし。
関崎:何されるかって……。まあ、お互い見合ったりするよな。けど、それくらいだろ。それで話も盛り上がるしな。
立村:そういうのが俺はいやなんだよ!
Q40
暑さと寒さはどちらがいいですか?
立村:寒さの方がいい。夏だと動けなくなるんだ。
関崎:俺は夏だな。がんがん暑いほうが、燃える。
立村:日射病になったらどうするんだ。
関崎:インフルエンザでひっくりがえったらどうするんだ。
Q41
勉強、学習について一言。
立村:数学のない国に行きたい……。
関崎:真面目にやってれば何とかなるんだ!俺だって努力だけでここまできたんだ!
Q42
お金、社会的地位について一言。
立村:前は評議委員長ってことにこだわりすぎてたけど、今はそうでもないな。なんかわかんないけど、去年の十二月に、ふっきれたような気がする。
関崎:ふっきれたって、何をだよ。
立村:委員長でなくてもやりたいことはできるんだって、思えるようになったんだ。
関崎:ふうん。俺も、生徒会長できる器だったとは思ったことあるけどなあ。けど、今は副会長を完璧にやりとおすことでいいと思ってる。(頼む内川、正気に戻ってくれ……)
Q43
芸術に対する姿勢を教えてください。
立村:きれいなものをきれい、好きなものが好き、それだけだな。俺の同級生で、いわゆる前衛美術みたいなものに熱中する奴がいるんだけど、ほんっと、俺、ついていけなくて困ったことあるんだ。どうみても、粗大ゴミ置き場の光景って感じでさ。
関崎:芸術……なにそれ、わからねえなあ。
立村:むしろ、日本伝統芸能とか、街並みの光景写真とか、そういうものを見たり聞いたりしている方が落ち着くな。あ、でも一番いいのは本。いわゆる名作って呼ばれる文学って飽きないからいいんだよな。
関崎:芸術って本も入るのか? やっぱり「宝島」とか「十五少年漂流記」とか、いいよなあ。ああいうサバイバルものって燃えるよなあ。(ああ、内川、どうしてせっかくやるならそういうのにしなかったんだよ!)
Q44
古いものと新しいもの、どちらが好きですか?
立村:洋服とか、食べ物は新しいものがいい。でも、本とか音楽は古いものがいい。
関崎:今時はやらないタイプが好きなのか。
立村:俺はそうだけど。そういうものへのこだわりはあるつもりだよ。
関崎:今時はやりのタイプは……(水野五月を思い出し)やっぱり、俺も古い方がいい。
Q45
何か問題が起きたらどうしていますか?
立村:まずはこちらが折れて話が収まらないかどうかを確認する。
関崎:それでも納まらなかったらどうするんだ?
立村:どこまでこっちが耐えられるかどうかを確認する。
関崎:耐えられなかったらどうするんだ?
立村:……(三月末の交流準備会後のことを思い出し)そういうこと。悪かった。
Q46
仲間内ではどんな役回りですか?
立村:地味にひっそりしてます。あまり波風立てるのは好きじゃないんだ。
関崎:正しいことは当然主張するけど、それ以外はあまり俺も言わないなあ。
立村:なんだか、似てるな。
関崎:誰とだよ。
立村:(清坂美里のことを思い出しかすかに笑う)同じクラスの人と。俺、そういうの嫌いじゃないよ。
Q47
人が倒れているとします。そこに通りがかったあなたはどうしますか?
立村・関崎:(同時に)助けるに決まってるだろ!
関崎:ダッシュで救急車を呼ぶだろ!
立村:まず息があるかどうか確認して人工呼吸だろ!
Q48
昔のあなたに言いたい事は。
関崎:いつぐらいの昔なんだ?
立村:たぶん、小学六年くらいまでなのかな。
関崎:……すげえ俺って、自信過剰だったんだなって思う時が、たまあにある。
立村:(黙って聞いている)
関崎:あの頃から成績もよかったしなあ、クラスでもまだ、人気あったんだ。だから、努力すればなんでもできるって信じ込んで……今でもそう思ってるけど。そう思わないとな、生きていけないって気がしてた。
立村:分かるような気がする。
関崎:だから、あの頃の自分に戻って開き直れたらどんな楽だろうって思うよな。
立村:何も知らなかった頃の、おめでたい自分、ってのはわかるよ。俺も、六年の時はそうだったんじゃないかって思うからさ。
関崎:立村?
立村:けど、中学に入ってから、あの頃の自分が何も見てなくて、何も見えなかったってことが、すごくよくわかるようになった。周りの人がいい奴ばっかりだったってのもあるけれど、あの頃の自分は、そうされて当然の奴だったんじゃないかなって、やっと思えるようになってきたんだ。
関崎:お前、何されてきたんだ? 小学校のことだろ?
立村:いつか話す時がくるさ。そこまで俺も、悟り開いてない。
Q49
至福のときはどんなとき?
立村:寝てる時。何も考えないでいい。
関崎:やっぱり、中一の中体連で記録だした時。(ああ、雅弘は水野さんと一緒にいる時なんだろうなあ……)
Q50
自分の作者に一言どうぞ。
立村:全く、この人何考えてるんだろうって思うよ。きっと俺と関崎と杉本を一緒にどん底に叩き落そうと思ってるんだろうな。何か恨みでもあるんだろうか。
関崎:そうなのか? 俺も、これで二作目だからよくわからないけどさ。
立村:関崎、これから先、覚悟したほうがいいと思う。とりあえず、俺としては青大附高受験を強く、非常に強く勧めたいね。
Q51
(おまけです。ここは作者に回答してもらってください)このキャラクターのコンセプトは何ですか?
関崎乙彦……くそまじめだけど純情ひたむきで、友情に篤い。
立村上総……感受性が強すぎて苦労することも多いけれど、不思議と周りの縁に恵まれていく。
共通しているのは、どっちも幼く、不器用。そして純情。
だからやっぱりこの二人は、友だちになってほしいのです。
それも、長い付き合いの友情を培ってほしいのです。
〜質問データは「登場人物に捧げる50の質問」
さまから頂戴しました。多謝!〜
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